ブランディングの鉄則《スモールビジネス創業時編》 広告とPRどっちが先?
「ブランドは広告でつくれない」という言葉をご存知でしょうか?
多くの創業者が陥る誤解のひとつに、広告であなたのブランドを確立できると考えてしまうことがあります。しかし、ブランドを築くためには、広告よりも「PR」が不可欠です。
PRは、あなたと顧客、そして社会全体の信頼関係を築くための活動です。地域貢献やメディアへの露出を通じて、あなたの事業の価値観や取り組みを発信し、共感を呼ぶことで、ブランドへの信頼を育みます。
一方、広告は、商品やサービスを直接的にアピールする手段です。しかし、信頼がなければ、広告は単なる宣伝に過ぎず、かえってブランドイメージを損なう可能性もあります。
本記事では、スモールビジネスの創業期において、なぜPRが重要なのか、そして広告との違いについて詳しく解説します。
私は創業時サラリーマン時代の経験から得意な「広告」で集客できると考えていました。でもあえなく失敗、私の事業はまだ誰にも「信頼」されいなかったことを思い知らされました・・・若かったな(^^♪
ブランド構築の基礎:PRの重要性
ブランドとは、顧客があなたやあなたの商品に対して抱くイメージや感情の総体です。このイメージは、商品に自信があったとしても、簡単に形成されるものではなく、ある程度の期間を要し顧客とのコミュニケーションを通じて醸成されていきます。
PRは、このコミュニケーションを円滑に進めるための重要な役割を果たします。具体的には、以下の効果が期待できます。
- 信頼性の向上: 第三者であるメディアや顧客からの評価を通じて、あなたの信頼性を高めることができます。
- 認知度の向上: 広報活動を通じて、あなたの存在を広く知ってもらうことができます。
- 差別化: 競合他社との差別化を図り、あなたの強みをアピールすることができます。
- 顧客とのエンゲージメント: 顧客とのコミュニケーションを深め、長期的な関係を築くことができます。
広告との違い
広告とPRは、どちらも企業の情報を発信する手段ですが、その目的や手法が大きく異なります。
比較項目 | 広告 | PR |
目的 | 商品やサービスの販売促進 | 企業イメージの向上、信頼関係の構築 |
手法 | マス広告、SNS広告など | プレスリリース、メディア露出、イベントなど |
情報発信主体 | 自分 (企業) | 第三者 (メディア、顧客など) |
コントロール性 | 高い | 低い(メディアの判断に左右される) |
コスト | 高い | 比較的低い |
広告は、ターゲット層に対して直接的に商品やサービスの情報を伝達し、購買行動を促すことを目的とします。一方、PRは、あなたの価値観やストーリーを伝えることで、顧客との共感を生み出し、長期的な関係構築を目指します。
創業期にPRが重視される理由
創業期は、事業の基盤を築く重要な時期です。この段階でPRを重視する理由は以下の通りです。
- 限られた予算の中で効果最大化: 広告は高額な費用がかかるため、資金が限られている創業期には、PRのような比較的低コストな手法が有効です。
- 信頼関係の構築: 創業期は、まだあなたの知名度が低い状態です。PRを通じて、顧客との信頼関係を築くことで、安定的な顧客基盤を形成することができます。
- 競合との差別化: 数多くの企業がひしめく市場において、PRはあなたを差別化するための強力なツールとなります。
第三者の評価、お客様のクチコミは貴重ですね。お客様の誰かがあなたの商品の一番良いところを気付いているはずです。そのポイントを大切にブランディングしていきましょう・・・
PR活動の具体例
- プレスリリース: 新製品発表、事業展開など、重要な情報をメディアに発信します。
- メディア露出: インタビュー、寄稿などを通じて、メディアに取り上げられます。
- イベント開催: セミナー、展示会などを通じて、顧客との接点を増やします。
- SNS活用: 自社のアカウントを通じて、情報を発信し、顧客とのコミュニケーションを図ります。
- 地域貢献: ボランティア活動などを通じて、地域社会への貢献を示します。
まとめ
スモールビジネスの創業期において、ブランド構築は企業の成長に不可欠です。そして、ブランド構築の基礎となるのはPRです。PRを通じて、あなたと顧客、そして社会全体の信頼関係を築くことを第一に考えることからスタート、結果持続的な成長を実現することができます。
広告も重要なマーケティングツールですが、PRと広告を適切に組み合わせることで、より効果的なブランド構築が可能になります。順番は1にPR、2番目にに広告です。