物語
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小さな会社・個人事業の経営者に伝えたい7つの提言
アメリカのテレビ業界最大の祭典、第76回エミー賞で、「SHOGUN 将軍」が作品賞、監督賞、主演男優賞など史上最多の18冠を獲得した。プロデューサーを兼ねる主演の真田広之さんのこだわりは「オーセンティック」でセットも衣装もキャストもスタッフも全てスペシャル、「本物」にこだわったそうだ。なかでもセリフの70%が日本語で吹替ではなく字幕で放映されたことへの反響が大きかったようだ。アメリカではコロナ禍で字幕の映像配信が増え、かえってリアリティがあるとの視聴者の慣れと趣向の変化が背景にあるそうだ。
日本の消費動向ではどうだろうか?
コロナ禍を経て、足元ではモノの値段の上昇を実感し、ネット上ではフェイク情報やおせっかいな広告が氾濫するなか、これまでのインフレ下での定説では説明できない傾向が出てきているのではないだろうか?
そのキーワードは「本物」と私は推察する。
日本人はコロナ禍でネット依存が急速に進展し、ネットを通じて物の価値を判断する力が長けてきたと思われる。商品選びはクチコミを参考にする他人依存から一段進み、自ら多くのネット情報をとりに行き、取捨選択、値段に見合った、本当に自分に必要な良いものを納得して選びたいとの志向が、モノの値上がりが拍車となって、いっそう強まってはいないだろうか。
最近、お客様に「どうして私の店を選んでくれたのですか?」の問いに「じっくりホームページを比較して決めました。」といった答えが多いと、経営者からの声を耳にするのもうなずける。
商品を提供する側のネット配信は、見栄えやイメージだけでは通用しない時代になってきたようだ。まずは商品が本物であること、そして消費者に判断していただける情報をたっぷり提供することが大切ではないだろうか。時代の評価は後から来るものだ、すでに「本物」だけが生き残れる時代がやってきていると私は断言したい。
オーセンティックの語彙は「本物の」「正真正銘の」「信頼できる」です。「本物」とは「信頼できる」ものだと言うことも付け加えておきたい。
*今日のお言葉
人々が感動するのは、偽りではなく、本物の情熱や信念に触れたときだ。
スティーブ・ジョブズ